Archive for 2001

品確法(住宅品質確保促進法)の施行で新築住宅の瑕疵担保責任が最低10年になりました。つまり10年保証となったのです。新築ばかりでなく中古についても財団法人住宅保証機構さんが中古住宅保証制度を始めました。一定の「検査」を行った上で基礎・柱・屋根等は5年間保証するようになっています。

月刊不動産流通2001.9月号で「動き始めた中古住宅保証制度」という座談会を取り上げています。流通大手各社は中古住宅の検査と保証を積極的に取り入れて差別化を図っているということが伝わってきます。

注目され始めているのが、建物の「インスペクション」つまり建物の「検査」です。中古住宅流通に際して、その建物についてどのような状態なのかについて、買主はほとんど知ることができません。それを数万円の負担でプロが建物を検査するという制度です。米国では一般的な制度といわれています。建物構造についての知識ある専門家が、数時間の目視(屋根裏をのぞいたり、床下を見てみたり)を中心とする検査で建物の状態をレポートにまとめます。これにより買主は安心して中古住宅を購入することができます。また築20年ともなると建物価格はゼロと査定されることも多いようですが、この検査により相応の価値を見出す買い手も増えるでしょう。

ちなみに三井不動産販売さんがインスペクション専門会社設立とのことです。木造一戸建て8万2千円、マンションは6万7千円の基本料金で行うということです。(日刊不動産経済通信2001.8.13)

2001/9/12 水曜日

週刊東洋経済2001.6.16号は「実践やればできる! 最強の資産づくり」というテーマでファイナンシャルプランナー(FP)に相談して財産づくりを考えるといった特集を組んでいます。

FPの提案に抜け落ちやすいのが社会経済動向をどう見るか、です。この特集でも住宅ローンの繰上げ返済を検討し勧めています。

不良債権の直接償却強制がテーマの現在では住宅ローンの思いきった金額の繰上げ返済は消極的であるべきだと、Bird発行人は考えています。特に、5-10年前に東京近郊でマンションを買ってしまった普通のサラリーマン、つまり収入に比べ住宅ローン総額が巨額でありかつリストラ等の可能性があるのならば、繰上げ返済はしてはいけないことです。

虎の子の定期預金の取崩しでのローン一部繰上げ返済をすれば、返済総額は確かに激減します。しかし、その直後にリストラ直撃なら即座に地獄の1丁目です。ローンの返済どころか日々の生活に事欠くことになります。地獄の1丁目のメニューには「自殺」があります。

住宅ローンは生命保険付ですし別に保険もあるでしょう。仕事もなく苦しみノイローゼになり、妻とかわいい幼子の寝顔を見ていると、駅のホームから飛び込む覚悟へと割と簡単にたどり着くようです。

繰上げ返済などせずに預金が残っていれば、しばらくは無収入でも食べていけます。長期化しそうならローン返済を止めます。すぐ退去ということもなく、落ち着いたら返済すればいいのですし、競売になったとしてもそれまではタダで住めます。

不良債権の直接償却による予想失業者数は10万人とも100万人ともいわれます。そんな時代背景すら考えられずに繰上げ返済を無条件で勧めるようなFPは地獄からの使者です。もちろん収入やお仕事に不安のないお方はどうぞ、どんどんご自由に。

2001/6/13 水曜日