Archive for 2月, 2003
「カタログ建築家」という呼び方があるそうです。住宅設計者をカタログ的に紹介する雑誌が増え、雑誌をパラパラめくる感覚で選べてしまうほど、建築家の存在が一般的になってきています。
「渡辺篤志の建もの探訪」は長寿番組となりました。テレビ朝日系の日曜夜の「大改造!!劇的ビフォーアフター」では建築家がスターになります。
「デザイナーズマンション」という言い方も一般化しつつあります。「現代用語の基礎知識」では「首都圏で生まれた個性的な間取りやデザインの賃貸用マンション。若手のデザイナーを起用し、都市性を楽しむ住人にオフィス、住居の機能を提供する」とあるそうです。これまでは「特殊な物件」だと思われたものがどんどんと一般化しています。
(日経アーキテクチュア2003.2.17号)
建築家やデザイナー個人の力量が注目を浴び、ブランド化します。そのブランドにより不動産物件の価値に差がつく時代にもなるのでしょう。
週刊住宅2003.2.27.号で住宅評論家の佐藤美紀雄氏は「内外の建築家やデザイナーを起用するのも悪くはないが、費用はかさむし、外部の専門家がどこまで真剣に取り組んでくれるか疑問な面もある。むしろゼネコン設計部に存分に腕を振るわせた方がよいのではないか。ゼネコン設計部の実力も決して外部の建築事務所に比べて劣るものではない。」とのゼネコン設計部幹部の話を引用した上で、旧都立大学跡地の長谷工コーポレーションの設計部による大規模マンションの商品企画を絶賛しています。内外の有力建築家やデザイナーを起用せずともゼネコン設計部の実力が発揮できれば、こんなにいいものができるのではないか、としています。
基本設計を行った海外有名建築家のブランドを前面に打ち出し広告宣伝する分譲マンションが目立ちます。販売用パンフレットにはその外国人建築家の写真が大きく載ります。マンション業界は近頃の日本では珍しい舶来品礼賛業界ではないでしょうか。
東京都足立区の大規模マンション「アクロシティ」。99年には3物件が競売対象となり競落実績では専有坪単価平均は127万円。2000年8月の競売実績は坪108万円。1年足らずで競落水準が20%ダウン。2003年2月に坪単価100万円の競落実績ができました。
「2000年8月の競落水準と比べ、さほどの下落は認められず、競売市場の競落データからも、中古マンション価格が2000年後半くらいに安定期を迎えた事実がうかがえる。」とあります。(週刊住宅2003.2.27号競売物件開札トピックス山田純男氏)
「月刊ハウジング」読者を対象にしたリクルートの調査によると、2002年の注文住宅建築者のうち34歳以下の割合が33.2%(前年比1.3倍、同7ポイント増)、団塊ジュニア(71―74年生まれ、28-31歳)層の割合が13.1%(同2.1倍、同7ポイント増)を占めました。注文住宅建築市場の若年齢化が進み、団塊ジュニアが台頭してきています。
(日刊工業新聞社2003.2.11).
平成13年度住宅金融公庫利用者調査によると建売住宅購入者の平均年齢は36.8歳です。一方でマンション購入者では37.6歳。過去は戸建取得者の年齢が上でしたが逆転しています。そして建売購入者の70.4%が20代30代です。マンション購入者では65.1%です。若者は戸建を選んでいます。
年間200件以上の新築マンションの現場取材を続ける佐藤美紀夫氏によると、最近は一時取得者向けマンション(70㎡台で3500万円台前後)の品質低下が目立つそうです。……床スラブのコンクリート厚が2センチほど薄くなる。二重床二重天井から直床直天井へ。ショートスパンが増えた。間取りが単純化した。エレベーター基数が減った。24時間換気システムや床暖房を止める。等々。
中堅所得層向け中高層マンションの建築費はここ1年間で20%以上上昇し、それを吸収するためにレベルダウンを行っているとのことです。
これまでは住宅金融公庫の諸制度により建物レベルアップが進みました。「公庫がなくなってマンション不況が生じた時に、品質性能はどうなるか寒心に耐えない」とあります。(住宅金融月報2003.1月号)
